2024 年 43 巻 1 号 p. 129-132
テント下病変を有する脳血管障害患者の高次脳機能障害と大脳白質病変(White Matter Lesion;以下,WML),微小脳出血(Cerebral Microbleeds;以下,CMBS)との関連を明らかにすることを目的として,回復期リハビリテーション病棟に入院した患者の診療録を用いてケースコントロールデザインで検討した.その結果,脳室周囲病変の程度と前頭葉機能に関連する検査結果の間,および深部白質病変の程度と前頭葉機能に関連する検査結果の間に関連が認められた.また,infratentorialにおけるCMBSと前頭葉機能との関連が認められた.以上のことから,テント下病変を有する脳血管障害患者ではWML,infratentorialにおけるCMBSと前頭葉機能に関連があることが示唆された.