本研究は,鏡視下腱板修復術を行った83例を対象に術後6ヵ月の運動機能の改善が術後1年のDisabilities of the Arm, Shoulder, and Hand(以下,DASH)の改善に与える影響と目標値を調査することを目的とした.術前から術後1年のDASHの改善の有無で2群に分類し,ロジスティック回帰分析で術後6ヵ月の肩関節可動域,筋力,疼痛の改善度と再断裂の有無が与える因子を検討した.結果,有意な変数として外転筋力と疼痛の改善度,再断裂の有無が抽出された.ROC曲線でカットオフ値を算出し,外転筋力,疼痛(以下,NRS)の改善が0.25 N/kg,2.00となった.本研究の結果から術後6ヵ月の外転筋力と疼痛の改善,再断裂の有無が術後1年のDASHの改善に重要であると示唆された.
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