2024 年 43 巻 1 号 p. 23-32
本研究の目的は,知的障害区分の特別支援学校における一定のプロトコルに基づく学校コンサルテーションの効果検証とした.小中学部の児童生徒および教員各15名を対象とし,作業療法士(以下,OT)が訪問型のコンサルテーションを実施した.対象児童生徒1名につき3回のコンサルテーション(目標の確認と支援内容の共有のために所定の書式を使用)をプロトコルとし,ゴール達成スケーリング(以下,GAS),異常行動チェックリスト(以下,ABC-J)を効果指標とした.介入後にGASのTスコアは有意に向上,ABC-Jは有意に改善した.OTによる学校コンサルテーションは,各児童生徒の目標達成に寄与し,教員の困り感を減少させることが示唆された.