作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
訪問リハビリテーションにおける挑戦-能力バランス調整プロセスを用いた作業療法が高齢者の生きがい感へ与える効果
吉田 一平平尾 一樹
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2024 年 43 巻 2 号 p. 176-184

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抄録

【目的】フロー理論を応用した挑戦と能力のバランスを調整するプロセス(以下,ACS)が,訪問リハビリテーション利用高齢者の生きがい感へ与える効果を検証することを目的とした.【方法】クロスオーバー試験とし,訪問リハビリテーション利用高齢者10名を対象とした.実験期ではACSを実施し,統制期では通常の訪問リハビリテーションサービスを提供した.アウトカムは主観的Quality of Life(以下,QOL)(Ikigai-9)とし,分析には一般化線型混合モデルを用いた.【結果】実験期・統制期間に有意差は認めなかった.【考察】実生活上で直面する課題に関する挑戦と能力のバランス調整は困難となりやすく,QOLへの肯定的作用は生じにくい可能性が示唆された.

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© 2024 一般社団法人日本作業療法士協会
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