作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
文字の読みにくさを訴えたパーキンソン病患者に対する作業療法介入
細川 大瑛平山 和美大泉 英樹馬場 徹武田 篤
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2024 年 43 巻 2 号 p. 230-238

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抄録

書類の文字が読みにくいと訴えたパーキンソン病患者を担当した.読みにくさが起こる状況の聴取と検証により,コントラスト感度低下がその原因と考えられた.文字の色調や文字の幅・大きさを変えたことにより,読みにくさが改善した.コントラストを強調させる操作,すなわち背景地と視覚対象の境界検出を容易にしたことが,問題解決に有効であったと考えられた.一連の評価と介入により,読みにくさの原因と解決策が同時に明らかになったのみならず,患者自身の症状理解が深まり,対応策を身につけることができた.疾患に特徴的な病態を理解し,問題が起こる生活状況の把握と詳細な検証をすることが,原因究明や対応策を見出す介入となりうる.

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© 2024 一般社団法人日本作業療法士協会
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