作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
脳卒中後の抑うつ的な対象者に対してCAODとADOCを併用した事例
川口 悠子小林 由衣齋藤 佑樹
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キーワード: ADOC, 作業機能障害, (CAOD)
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2024 年 43 巻 3 号 p. 400-406

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抄録

回復期病棟において,脳卒中後に抑うつ的状態となった事例に対し,入院時から作業選択意思決定支援ソフト(以下,ADOC)による具体的な目標設定を試みたが,悲観的な事例に対し,目標設定に難渋した.しかし,作業機能障害の種類と評価(以下,CAOD)を使用した結果,事例の心理面の理解につながり,事例の心情を配慮しながらADOCを併用することで目標の共有が可能となった.また,その後の支援によって,作業機能障害の改善およびADOCにおける作業満足度の向上が見られた.本事例を通して,ADOCとCAOD併用による包括的アプローチの有用性が示唆された.

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© 2024 一般社団法人日本作業療法士協会
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