2024 年 43 巻 4 号 p. 521-531
本研究の目的は身体障害領域の病院のセラピストの業務実態を示すとともに勤務時間内に遂行可能な単位数の参考値を算出し,労務管理の改善に寄与することである.理学療法士(以下,PT),作業療法士(以下,OT),言語聴覚士(以下,ST)349名が研究に参加した.結果から1日の平均実施単位数は17.5±2.9単位であった.職種の比較では単位数でPTはSTより,書類業務ではOTがPTより,保守・点検ではOTがSTより,超過勤務ではSTが最も有意に多かった(p<0.05).重回帰分析で得られた各職種の予測式は有意であり,教育や書類作成業務が単位数に影響を与えており,単位取得数の向上には管理の工夫が必要になることが示唆された.