作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
頸椎症性脊髄症に対するしびれ同調経皮的電気神経刺激が生活行為に及ぼす効果
─症例報告─
北上 守俊豊栄 峻衛藤 誠二城之下 唯子下堂薗 恵
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 43 巻 4 号 p. 532-539

詳細
抄録

【目的】両手にしびれ感を呈した頸椎症性脊髄症(以下,CSM)術後の60歳代,女性にしびれ同調経皮的電気神経刺激(以下,しびれ同調TENS)を作業療法に併用し実施した.【方法】術後8日から5日間は,通常介入に加え両手を対象とし,しびれ同調TENSを実施した.【結果】両手共にしびれ感が漸減し(右手:Tau=−0.65,左手:Tau=−0.69),上肢のパフォーマンスが向上した.それに伴い,食事・入浴・整容動作などが自立し,生活行為への汎化もみられた.【結論】CSMに対するしびれ同調TENSは,術後早期患者に有用であり,しびれ感の改善や上肢のパフォーマンス,生活行為の向上にも寄与する可能性が示唆された.

著者関連情報
© 2024 一般社団法人日本作業療法士協会
前の記事 次の記事
feedback
Top