本研究の目的は,学術誌『作業療法』の投稿論文に対し,自然言語処理を適用し,現代の作業療法学研究のトピックを量的に検討することである.対象は38巻から42巻2号までの学術誌『作業療法』に掲載された原著論文の論文要旨とした.論文要旨に対し,テキストのトピックを抽出できるBERTopicにより,研究トピックとその時系列変化を抽出した.結果から質的研究,尺度開発,脳卒中患者の退院後の日常生活動作の能力,修正CI療法の効果,地域高齢者の健康と作業参加の5つのトピックが抽出された.質的研究と尺度開発の2つが現代に特有なトピックであり,その他3つに関しては過去から共通する研究トピックであることが示唆された.