作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
急性期脳血管疾患障害者の作業実践における質的研究
―作業療法士の語りからみる作業の用いられ方の意義解明―
丸岡 ちひろ池田 公平笹田 哲
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キーワード: 急性期, 脳血管障害, 作業
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2024 年 43 巻 5 号 p. 607-613

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抄録

作業療法士が急性期脳血管障害者に対してどのように作業を用いているのか作業療法士の語りから明らかにすることを目的に質的記述的方法を用いて研究を行った.結果,【患者を全人的存在として認識する】【患者が作業療法プログラムや介助を受けやすくなる】【作業療法士が患者に変化を起こす】【患者の未来像を描く】の4つのカテゴリが明らかになった.急性期の作業療法士は,疾病治療中心の環境の中で見えにくくなっている患者の視点を持ち,患者を全人的存在として捉えていた.また,具体的な作業を経験することで作業療法士や患者に今後の見通しを与える形で用いられていた.

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© 2024 一般社団法人日本作業療法士協会
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