高齢男性を地域活動へ促すための工夫と課題を明らかにするため,地域活動を推進する5名を対象に半構造化面接を行い,質的分析を実施した.その結果,7カテゴリが生成され,趣向を凝らした誘いや声掛け,活動内容の見直しと場づくりの2つに分類された.研究参加者の語りから,共通の趣味がある人や男性参加者など複数の人がきっかけづくりに関与し,個別性を尊重した勧誘をしている実態が示された.また,地域活動の内容に関して男性が好む活動へ見直すことが必要で,公共施設や住民が交流できる場の整備が課題であった.作業療法士には,高齢男性への直接的関与および地域活動のリーダーや行政に対する間接的関与など多様な役割が期待される.