2026 年 45 巻 2 号 p. 232-239
頸椎化膿性脊椎炎発症後に神経障害性疼痛(NP)が生じた70歳代女性を担当した.事例は,右上肢肩甲帯から手指にかけて自発痛やアロディニア,痺れが生じ,運動だけでなく他者からの身体接触に対しても恐怖心を抱いていた.その結果,痛みに伴う恐怖回避行動や患肢の学習性不使用など,慢性痛の機序である不活動が生じていた.そこで,NPや患肢の不活動の是正を目的に,末梢性反復磁気刺激(rPMS)と作業療法(OT)の併用を行ったところ,本人の心理状態や患肢の行動に変化が起こり,作業目標を達成することができた.上記の結果より,rPMSとOTの併用はNPに伴う患肢の不活動を是正し,生活行為の改善に寄与することが示唆された.