都市計画論文集
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植民都市ハルビンにおける空間形成とセグリゲーションに関する研究
1898-1931年のハルビンを中心にして
金 鐵権三宅 諭戸沼 幸市
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ジャーナル オープンアクセス

2002 年 37 巻 p. 475-480

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抄録

本研究では、植民都市の建設過程における被植民者に対する規制・コントロールの方法、仕組みを明らかし、施政者によるセグリゲーションが都市空間形成に与えた影響を明らかにすることを目的とする。建築・都市計画からの表面的な視点だけではなく、都市の形成に密接に関わっていたと思われる都市の社会的・経済的状況を人口構成の変遷、中国人商店の占有から考察し、植民都市の都市形成にセグリゲーションがどのように影響を及ぼしたのかについて掘り下げて明らかにしていきたい。 ハルビンのセグリゲーションの特質は、傅家甸からプリスタンへの中国人進出が非常に強い力を有していて次第にロシア側はコントロールできなくなりかつ中国側の行政権などの回収でもともとセグリゲーションが行われていた街自体が変容し、中国人街化が進んだと言える。

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© 2002 公益社団法人 日本都市計画学会
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