抄録
本研究は、協調建替えによる密集市街地の建替更新促進と環境改善の可能性を検討するものであり以下の分析を行った。1.密集市街地の先進地区である東京都墨田区での個別建替えの動向と東京都区部での共同建替えの動向を調査し、「更新性」と「空間性」から評価。2.協調建替えの概念整理と必要なルールを検討し、神戸市が震災後に独自に行っている協調建替え実施事例データの分析から、その概念整理の妥当性の検証。3.2で概念化した協調建替えが具体的な街区での接道や敷地規模の条件において展開しうる手法なのかを1の墨田区でケース・スタディを行い、協調建替えの有効性を検証。