抄録
本研究は、持続可能性の観点から見た千里ニュータウンの現状と課題を整理し、課題解決を手がかりとした持続可能なまちづくりの指標のあり方、について考察したものである。その結果、1.住み続けるための物的環境の更新のあり方について市民参加による議論の必要性、2.コミュニティや居住環境を維持継承できる集合住宅の建替え、住民自らが管理できる物的環境整備のあり方、地域活動の発展のためのしくみづくり、3.今回の指標づくりを通じて、まちづくり指標を市民参加で策定する方法論、4.プラットフォームの開催が市民やグループの交流、情報交換を促進させる、などについて明らかになった。今後の課題として、1.この指標を住民や地元行政がいかに位置づけ使用するか、2.今後はより時間をかけ、多くの住民に共有されるかたちで指標づくりを発展させるか、などがあげられる。