抄録
本研究は都市空間における格子の効果を分析するものである。格子点の密度が等しく、頂点の次数と近傍の範囲の異なる5種の格子を対象とした。その結果、頂点の大きい多角形による格子で道路ネットワークをムーア近傍とした場合にアクセシビリティが高くなった。ノイマン近傍を道路ネットワークに用いた場合、頂点の少ない多角形による格子においてアクセシビリティが高くなった。6角格子による市街地を典型として、コンパクトで街区を形成した市街地の性能が優れていた。しかし条件によっては他の格子が優れている場合もみられた。