本研究は大都市都心部におけるエリアマネジメント活動を行っている地域類型別の事例を中心に実態分析を行い、エリアマネジメントの推進組織の設立背景と特徴、組織間と地域間の連携とネットワークについて明らかにし、今後大都市都心部における効果的なエリアマネジメントの展開と運用を行う推進組織のあり方について知見を得ることを目的とする。研究対象は大都市都心部における一定の広がり以上の規模 (5ha以上)でエリアマネジメント活動を行っている事例を中心にした。対象事例は地区の開発特徴に従って成熟市街地型、混在市街地型、大規模跡地型の3つの類型で分類し、類型毎に地域規模により大・中・小の3つの規模から9地区を選定した。まず研究方法は事例地域について既往研究の累積と関連組織担当者のヒアリングによる具体的な研究内容は地域類型別にエリアマネジメント関連組織の設立概要と背景 (2章)、各組織における組織形態、活動機能とマネジメント場などの特徴分析 (3章)、そして組織間と周辺地域間の連携とネットワーク化 (4章)について分析し、それらに基づいてエリアマネジメント活動タイプ別の特徴と課題 (5章)について考察した。