抄録
1996年2月3日午後19時14分,麗江地震は発生した。震源地は麗江県大研鎮培良村,震源の深さは約10km,麗江の地震観測史上初めてMs7.0を記録し,被害は約1.8万km2の広い地域に及んだ。麗江県内だけ見ても,死者294人,負傷者16638人の被害を出したほか,建物への被害も大きく,交通網やライフラインも寸断された。本研究においては,中国雲南省麗江地震を事例として,現地でのヒアリングや入手した資料等から,可能な限り麗江の住宅復興過程や復興計画及び地震後に行われた様々な住宅復興支援対策を明らかにし,住宅復興計画の全体像を捕らえ,その特徴を整理して,今後の震災都市住宅復興のあり方を示す一考察とする。