都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
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散歩に適した空間整備がなされた地区における散歩行動の実態と散歩経路変化に関する研究
宮崎市天満橋周辺部を対象として
牧 大佑吉武 哲信出口 近士外井 哲志
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2008 年 43.3 巻 p. 409-414

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抄録
本研究の目的は、散歩行動の特性や散歩に適した空間整備のなされた地区において、散歩経路の特性と経路の変更要因を把握することにより、散歩に配慮した空間整備のあり方について検討することである。具体的には、宮崎市中心部に位置する天満橋周辺地区での散歩者を対象としたアンケート調査にもとづき、散歩行動の特性を分析した。分析内容は、散歩の目的や時間、距離など散歩行動に関する対象地区の特性、天満橋開通に伴う散歩経路の変化、散歩経路として利用されたリンクやそのリンクと魅力的な場所との関係、散歩経路の変更要因等である。この結果、多くの散歩者が経路変更前後での散歩距離の差が小さくなるよう経路変更すること、特にそのような散歩者の散歩距離は3~4kmが多いこと、散歩に適した空間整備を行なう際、3~4km程度に収まる多様な散歩経路を確保する重要性が高いこと、整備を行う空間とその周辺の魅力的な場所とを結ぶ必要があること等、いくつかの知見を得ることができた。
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© 2008 公益社団法人 日本都市計画学会
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