都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
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職住分布構造と通勤トリップ長について
桝谷 有三藤井 勝下タ村 光弘田村 亨
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ジャーナル オープンアクセス

2008 年 43.3 巻 p. 55-60

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抄録

通勤交通は、居住地から発生する交通と従業地へ集中する交通によって形成されることから、通勤トリップ長は居住地及びCBDを含めた従業地の規模あるいは地理的位置関係等の職住分布構造によって大きな影響を受ける。本研究においては、職住分布構造と通勤トリップ長との関係を考察するため、職住分布構造を視覚的に、計量的に把握することができ分析手法及び指標を、セントログラフィ、累積頻度分布曲線及び重力モデルを基礎に考察を試みた。そして、北海道でパーソントリップ調査が実施された5都市・10年次の通勤交通データを対象に実証的分析を行った。その結果、標準距離、CBD-居住地(従業地)分布平均距離及び職住間流動指標等の3つの指標を基に、居住地及び従業地の空間分布としての職住分布構造と通勤トリップ長の関係を考察することができた。特に、居住地のCBDからの分布状況が通勤トリップ長に大きな影響を及ぼしていること等を考察することができた。

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© 2008 公益社団法人 日本都市計画学会
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