抄録
本稿の目的は、東京都区部における商業施設立地と近隣人口構成との空間的関係を検証し、経済的視点から日本のコミュニティにおける施設整備や社会的混合のあり方について議論するものである。スーパーマーケット店舗の経済的ランクと居住人口の所得分布の関係に着目した。初めに、店舗分布の特性について、その店舗類型や商圏人口特性別の特徴を明らかにした。続いて、高所得世帯数の変化と高級店の変化の関連性について検証した。これらの結果から、店舗の経済的ランクは特に小商圏でその所得構成や変化の動向を強く反映していることが分かり、経済的視点を考慮する重要性が示唆された。また、高所得地区での低所得層が抱える問題についても指摘した。