2016 年 51 巻 3 号 p. 655-660
これまで,交通安全に関して様々な法改正や道路整備が行われてきた結果,交通事故件数や負死傷者数は減少し続けてきた.しかし, 近年では減少幅が縮小してきており,これからの時代に合わせた対策が求められる.本研究では,交通違反の取締りに着目し,現状の取締り計画書のあり方について踏まえた上でアンケートによりドライバーの違反時の考えを把握した.さらに,交通管理者の視点より交通事故と交通違反の関係を明らかにし,事故減少に寄与する取締り方法を検討した.その結果,駐車違反,スピード違反やシートベルト違反は繰り返されやすいことや,場所によって効率的な取締り方法は異なり,すでに多くの取締りを行っている地域ではそれ以外の対策が求められることなどが分かった.