都市計画論文集
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郊外間交通へのシェア型自動運転車の導入可能性
トリップの時空間特性・個人属性の観点から
香月 秀仁東 達志谷口 守
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ジャーナル オープンアクセス

2017 年 52 巻 3 号 p. 769-775

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抄録

近年の技術発展に伴い,個人での保有・利用が主流であった自動車の利用方法に変革が起きつつある.その要素の一つは,スマートフォンのアプリを介したライドシェア等のシェアモビリティの台頭,もう一つは運転の自動化である.これらの要素が組み合わせることで,自動車を保有することなく「移動」できる新たな交通サービス(Shared-adus)の実現が期待できる.本研究では,このShared-adusが実用化した際に,「いつ」「どこで」「だれが」「どんな」トリップがShared-adusを「利用するのか・相性が良いのか」について多角的視点から検討を行った.これらの分析のため,個人属性や移動目的を把握可能なパーソントリップ調査データを用いた.結果として,1)工業地域において乗合が成立しやすい2)都市部に近い地域ではオフピークの時間帯にも乗合が比較的生じやすい,3)Shared-adusの導入によって車両の運行率が3倍程度に高まるといったことが明らかとなった.

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© 2017 公益社団法人 日本都市計画学会
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