抄録
2016年熊本地震によって,熊本県益城町では,多くの町民が住家を失い,応急仮設住宅での生活を余儀なくされた.そこで,筆者らは2016年6月から11月にかけて,益城町の仮設住宅居住者を対象とした聞き取り調査を実施し,1,196世帯の要望や生活の状況などを把握した.本研究では,この聞き取り調査での対話時間と語数に着目した自由回答の分析を行う.構築した対話時間推定モデルと異なり語数推定モデルの推定結果の比較から,女性や農家は多くの話題に触れることが分かった.また,対応分析より,男性は行政や再建に関して,女性は身近な生活や近所づきあいに関心があることが明らかとなった.この分析手法は,今後の自由回答分析にむけて,有用なものとなりうる.