抄録
地方都市では人口減少社会が進み、立地適正化計画により市街化区域内に居住誘導区域を定めることで、集約型都市構造の達成を目指している。本研究では、居住誘導区域の設定に際して、現在の都市構造が重要と考え、都市構造を探るために市街化区域内の人口密度構造を分析することによって、今後の集約型都市構造に示唆を与えることを目的とする。地方都市95都市を対象都市とし、2つの分析によって詳細対象7都市を選定した。7都市に対して、S45、H2、H22の3時点の人口密度構造の変化と市街化区域・DIDの変遷、指定容積率との関係を分析した。以前の人口密度構造は一極集中であったが市街化区域等の拡大によりスプロール化し、密度構造が逆転する都市もあった。