都市計画論文集
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地方自治体による監視性の確保を目的とした防犯施策の計測と評価
つくば市中心部における事例研究
村中 大輝雨宮 護樋野 公宏
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ジャーナル オープンアクセス

2018 年 53 巻 3 号 p. 1537-1543

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抄録

地方自治体は,市民の不安に対応して,監視性の確保を目的とした様々な防犯施策を行っている.しかし,各々の手段の連携は十分ではなく,また,総花的な導入にとどまる場合も多い.より効果的・効率的な取り組みに向け,現在行われている監視性の確保のための取り組みを評価することは重要な課題である.本研究では,茨城県つくば市を対象として,多主体からなる監視性の確保のための取り組みをGISデータとして計測する.そして,それを市民の犯罪不安箇所との重ね合わせから評価する.最後に,各監視主体の特性を踏まえつつ,より効果的・効率的な監視性の確保のための改善案を示す.分析の結果,監視の主体別の活動パターンと,犯罪不安箇所との地理的対応関係が明らかとなった.本研究では,この結果をもとに,監視の主体別の特性を考慮した,監視の目の再配分による改善策を示した.

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© 2018 公益社団法人 日本都市計画学会
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