2018 年 53 巻 3 号 p. 510-515
緑の基本計画は、緑地の計画および保全、管理運営と緑化の基本方針を市町村が定める計画である。この計画は、公園緑地だけでなく、地球環境問題から社会的課題など様々な問題への対応が期待されている。しかしながら、市町村の策定数は半数にとどまっている。本研究は、北海道の市町村における緑の基本計画の策定状況と、緑地の保全と緑化における課題について明らかにすることを目的とした。各市町に、緑の基本計画の策定および改定の状況について、質問した。その結果、人口規模の小さい市町では未策定の場合が多く、その理由として問題の少なさ、人員や予算の不足が指摘された。策定済および未策定の市町の両者で、同様の緑地と緑化の問題を抱えており、国や北海道による支援が必要だと考えられた。