抄録
近年,自動車利用には「シェア交通」「自動運転化」という2つの大きな潮流が見られる.この2つの要素が組み合わさったシェア型自動運転交通"Shared-adus"は郊外地域における将来的なモビリティサービスとして期待される.現状の自家用車保有台数より少ない車両数で運行でき,従来まで必要とされた駐車スペースが削減できることが期待される.本研究では,Shared-adus導入に伴う駐車時空間の削減効果を地域特性と併せて把握した.主な結果以下の通りである.1) 導入地域全体では現状と比較して約7割の駐車時空間が削減できる.2) 駐車時空間の削減量は人口密度が比較的高い地域において大きくなる.3) 駐車時空間の削減率は工業地域において高くなり,業務地域において低くなる.