抄録
近年,Mobility as a Servise(MaaS)や自動運転車といった新しい移動サービスが次々と登場しており,人々の交通行動や都市活動が大きく変化しつつある.その変化に伴い,都市構造や土地利用も変化することが考えられるが,その影響は未だ不透明である.本研究では,MaaSの重要な構成要素になりうる自動運転車によるシェア交通“Shared-adus”の郊外地域への広域的導入を想定し,異なる都市構造でのShared-adusの運行効率を算出し比較した.その結果,1) 都市機能を現状より集約させることでライドシェア成立割合は増加するが,必要車両台数や車両走行時間は増大する傾向が見られた.また,2)都市構造の変化がShared-adusの運行効率に与える影響の大きさやその傾向は,地域によって異なることが示された.