都市計画論文集
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原発複合被災集落における避難指示解除後の土地利用形態に関する研究
福島県南相馬市小高区の集落に着目して
新妻 直人窪田 亜矢
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ジャーナル オープンアクセス

2018 年 53 巻 3 号 p. 935-942

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抄録

東日本大震災及び原子力発電所の事故による被害と長期にわたる避難生活の影響で、集落は人口激減・土地の荒廃化をはじめとする多くの問題を抱えることになった。本研究の対象である福島県南相馬市小高区の集落では地形を背景とした多様な生活が送られてきたが、避難指示解除後から1年9カ月が経過した現在、集落営農は大幅な縮小を余儀なくされ、集落内の土地には太陽光発電施設や廃棄物仮置き場といった新しい土地活用形態が出現している。その他の、大量に発生した遊休耕作地は荒廃化を防ぐため、管理を行わなければならないといった状況下で、集落が抱える土地に関する課題もそれぞれの集落で多様であり、長らく集落を構成していた集落土地利用の基本性質も変化・喪失しようとしている。

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© 2018 公益社団法人 日本都市計画学会
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