都市計画論文集
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都市の人口規模と人口動態によるエリアマネジメントの効果とその態様による差異の分析
宮崎 薫御手洗 潤宋 俊煥
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2019 年 54 巻 1 号 p. 30-40

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抄録

本研究は、エリアマネジメントが行われる都市の特性によるエリアマネジメントの効果の差異、及びどのような都市でどのようなエリアマネジメントが有効かを探求することを目的としている。この目的に沿って2つの仮説を設定し、ヘドニック・アプローチに基づく回帰分析を通して検証した。分析には商業地の地価及び、全国の市区町村に対するアンケートによって集められたデータを用いた。分析の結果、人口規模が小さい都市や人口減少率が高い都市においても、効果がある態様のエリアマネジメントが存在することが明らかになった。具体的には、人口規模が小さい都市では、賑わいや集客に関するエリアマネジメントについて、効果があることが確認された。また人口減少率が高い都市では、空き店舗等の民間施設の公的利活用に関するエリアマネジメント及び、防災・防犯・安全に関するエリアマネジメントについて、効果があることが確認された。

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© 日本都市計画学会
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