都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
Print ISSN : 0916-0647
ISSN-L : 0916-0647
立地適正化計画における居住誘導区域設定の考え方とその背景
市街化区域に対する居住誘導区域の面積比率が対照的な自治体の比較を通じて
西井 成志真鍋 陸太郎村山 顕人
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 54 巻 3 号 p. 532-538

詳細
抄録

本研究は、居住誘導の考え方や背景を明らかにしたうえで、市街化区域に対する居住誘導区域の面積比率が対照的な自治体における居住誘導区域の特徴の差異について考察することを目的とする。研究に当たっては、これら市街化区域に対する居住誘導区域の面積比率が対象的な自治体の立地適正化計画を参照し、どのような考え方や区域設定条件で居住誘導区域が設定されているかの調査を行った。分析により、市街化区域に対する居住誘導区域の面積比は自治体によって大きく異なり、自治体によって様々な居住誘導の考え方や区域設定条件が用いられていることが分かった。また、居住誘導区域を狭く設定した自治体は、居住誘導区域内の人口を増加させることを目指していた。一方で、居住誘導区域を広く設定した自治体は、今後人口が維持される範囲を居住誘導区域として設定していた。

著者関連情報
© 日本都市計画学会
前の記事 次の記事
feedback
Top