2022 年 57 巻 3 号 p. 532-537
本研究では東京23区内の防災公園において、実際どのくらいつながりやすいのか、現地でWi-Fiの接続実態を把握する。今後ますます進むと考えられる防災公園のWi-Fi環境について、どのように整備すれば災害時の避難場所として適切なのか、現状からその課題について考察することを目的とする。<br />本研究より、Wi-Fiのつながりにくさを解消するためには、予めアンテナの設置位置を慎重に検討する必要が示唆された。空間的に開放的な場所であり、避難者の避難場所の中心となると考えられる広場空間やその周囲に設置することがWi-Fiを最大限有効活用できると考えられる。また、現状の防災公園にはアンテナの設置数も不足しているため、災害時にスムーズな活用はできないのではないかと危惧され、災害時に臨時に増設できる対策も必要である。