2022 年 57 巻 3 号 p. 646-653
近年、SNSの普及が目覚ましく、幅広い年齢層で利用されている。そのSNSの特徴の一つとして口コミの効果の高さがあげられ、口コミが人々の行動に及ぼす影響は極めて大きい。企業においてもSNSを活用したマーケティングが進んでおり、SNSは人々の消費、ひいては回遊、来店行動に大きく影響しているものと言える。 そこで本研究では、個人属性や同伴状況を考慮した上で、中心市街地における来店行動とSNSの利用の関係を明らかにしてきた。その結果、SNSの利用、特に情報発信を伴うことによって、目的地を定めないぶらりとした来店から、目的地を定めた目的型の来店になる傾向にあり、そこで時間やお金を消費する傾向にあること等が明らかになっている。