都市計画論文集
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全国のニュータウンの計画戸数充足率と立地条件ならびに事業特性との関連分析
奥村 佑一郎松中 亮治宇野 伸宏田中 皓介西垣 友貴
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2025 年 60 巻 2 号 p. 314-323

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抄録

本研究では,全国のニュータウンを対象に,計画戸数の事業終了後における最大値,ならびに2020年時点における値を用いて,ニュータウンの計画戸数充足率と,立地条件ならびに事業特性との関連性について分析した. その結果,立地都市圏規模によらず,充足率が下位25%であるニュータウンは上位75%のニュータウンと比較して都市公園数やバス運行本数が少ないこと,大都市圏に立地し充足率が下位25%であるニュータウンは最寄り駅の鉄道運行本数が少なく,立地都市圏中心部までの距離が遠い傾向があることなどを明らかにした. また,計画戸数充足率を目的変数とした重回帰分析の結果,大都市圏に立地しているニュータウンでは最寄り駅の鉄道運行本数や最寄りの小学校までの距離,平均傾斜度などが,中小都市圏に立地しているニュータウンでは最寄り駅までの距離や最寄り高校までの距離,ニュータウン内の公園数などが計画戸数充足率との関連性が高いことを示した.

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© 公益社団法人 日本都市計画学会
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