日本土木史研究発表会論文集
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「日本土木史」論
秀島 隆史
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キーワード: 土木, 歴史, 考察方法
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1984 年 4 巻 p. 163-174

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抄録
土木構築物は、必然的に自然の人工的改造を伴うものであるから、そこにはプラスとマイナスの両面が生ずる。現代の土木事業は、巨大化、広域化の傾向が強く、若しその方向を誤れば、マイナスの影響するところは極めて大であると思われる。こゝにおいて、我が先人達の自然との対決の姿勢や英知を理解し、今日までの時代の流れの中に、土木の経緯を把握することは、今日の重要な課題であり、土木史を研究・考察する意義もそこに存在すると思われる。
日本土木史を研究・考察する場合、先づ我が国の「土木」及び「歴史」の本質的なものを理解し、その構成の要素に分類する必要がある。そして、これらの要素に基いて、土木史考察の要素を把握する必要がある。本論においてはその要素を、(1) 時間的なもの、(2) 対象となる自然物とその状態、(3) 地域的なもの、(4) 土木構築物等、(5) 時代背景に区分したものである。
日本土木史の考察の方法は、その主題の採り方と、これらの要素の採り方ならびにその組合せ方によって決まるが、内容的には多岐に展開されるものである。本論においては、「(1) 時間的なもの」について若干の説明を加え、考察の例として、道路政策、福岡市の問題を挙げたものである。
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