抄録
東大阪地域における交通発達史について、日本土木史研究発表会において第1.2回目は鉄道発達の過程、第3回目 (前回) は舟運発達の過程を報告した。今回は、前回に引続き、中世から明治初期における大和川水系の舟運の発達と、その変遷について、述べるものである。
この地域は、古くより大和川と淀川の氾濫原として、水の恵みを享受してきた。そして、交通手段としての舟運は、常にその中心的な役割を果してきた。
特に、江戸時代においては、その活躍には目覚ましいものがあり、その代表的なものとして魚梁船と、劔先船をとりあげてみた。
鉄道や肉動車に譲り渡したが、今、その土本史的意これらの舟運は、近代に至り、その座を鉄道や肉動車に譲り渡したが、今、その土本史的意義についてふりかえってみたい。