日本土木史研究発表会論文集
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甲府における都市形成の咬遷
北村 眞一村越 正忠
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キーワード: 都市, 土地利用, 街路
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1988 年 8 巻 p. 47-53

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抄録
甲府市街地の形成の変遷を街路空間と土地利用とに着目して概観し、都市形成の発想、社会や空間構造の変化などを考察した。武田時代から江戸時代へは、武田時代の町人街をとり込みながら、新しい城下町の形成をはかるニュータウン形成であった。江戸時代から明治時代へは市街地の大きな移動はなく武家地の官公庁用地と民間用地への転換が主で、中心部再開発であった。明治36年の中央線の開通は商業・業務の中心核を駅前へ転換し、街路網形成の中心が甲府駅となった。戦後の急成長による人口増加、基盤整備の不足、モータリゼーションは甲府盆地全域へのスプロール的開発による分散化と、幹線街路整備によって対応された。戦前戦後を通して市街地は拡大し、モータリゼーションと住宅地の郊外分散化は商業立地の分散化を促した。
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