日本土木史研究発表会論文集
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辰巳用水から見た近世初期の木管技術
青木 治夫
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キーワード: 近世初期, 上水, 木管工法
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1989 年 9 巻 p. 141-146

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抄録

辰巳用水は360年前の1632 (寛永9) 年に造られ、先ず逆サイフォンによって城内三の丸の濠に注がれ、次いで二の丸に導水された。この木管による導水工法は、我国では神田上水で初めて本格的に採用された。その後、辰巳用に受け継がれるまでの間、近江八幡 (1607)、赤穂 (1614)、福山 (1619)、中津 (1620)、桑名 (1626) の水道がこの技術を用いて造られた。辰巳用水に続いて、高松 (1644)、尾久島 (1646)、宇土轟 (1652) で用いられている。
神田上水で実現した木管工法は、我国で開発したものか、南蛮技術によるものかは明らかにされていない。そこで、神田上水の初期のものと同一木管工法を用いた辰巳用水の1981 (昭和56) 年の発掘調査から、当時の木管埋設工法を調べてみた。

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