抄録
筆者は先に第1回~第8回にわたって、電力土木の変遷と、電力土木に活躍した人々を中心に、各河川の水力開発の変遷について、先づ北陸地方、東北地方、中部地方、関西地方、九州地方、関東地方、中国地方、四匡地方の各河川の水力開発に活躍した人々について述べたが、今回はその9として北海道地方、次回はその10として火力、原子力土木及び送変電土木並びに海外電力土木開発に活躍した人々を中心に、それぞれの河川の水力開発の変遷について述べ、わが国の電力木の開発に一生をささげた人々の生きざまをまとめた。
かねて筆者は、日本の発電所の開発の経緯について建設した人々の努力を発掘して、後世に残す事の必要を痛感し、諸先輩方の口述及び資料を取り纏めて、系統的に人を中心とした日本の電力土木の歴史一各河川の水力開発の変遷の取り纏めに努力して来ているもので、その9年、10年目の今年、来年は、日本内地及び、海外電力の水力開発の取纏めを締めくくるとともに引続きその11以降について、最終的には日本の電力土木開発に一生を捧げた多くの人々の中の代表的人物、10数名についての偉業について取纏めて、完結したいと考えている