土木史研究
Online ISSN : 1884-8141
Print ISSN : 0916-7293
ISSN-L : 0916-7293
れいめい期におけるスチール・アーチ橋の系譜とその現在
現存最古の本町橋 (大販市) と2番目に古い西谷見附橋
伊東 孝
著者情報
ジャーナル フリー

1991 年 11 巻 p. 123-130

詳細
抄録

四谷見附橋のアーチ本体は、多摩ニュータウンに保存が決まり、目下、来年度末の完成をめざして工事中である。これに先立ち、四谷見附橋の保存について土木学会内に委員会が設置され、矯の移築保存に関する検討がなされた。筆者が過去におこなった調査研究では、主に東京の橋梁史のなかでの意義づけにとどまっていた。しかし今回の作業では、わが国のれいめい期における四谷見附橋の土木史的価値があきらかになった。
また現存する他の貫重なスチール・アーチ橋についても、その意義づけをすることができた。
主要な内容は、次の3点である。
(1) 現存最古のスチール・アーチ橋:木町橋(大阪市)の存在があきちかになったこと
(2) 四谷見附橋は、本町橋よりもわずか4ケ月遅れの2番謝こ古いスチール・アーチ橋であること
(3) 明治期架設のスチール・アーチ橋が、コンクリートを巻かれてメラン式コンクリート橋として現存すること

著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top