土木史研究
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峯ヶ塚古墳の盛土構造と施工法の推定
西田 一彦笠井 敏光荒井 仁中沢 重一井上 啓司
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キーワード: 施工法, 古墳, 土質工学
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1993 年 13 巻 p. 281-288

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抄録
峯ケ塚古墳は, 大阪府羽曳野市の古市古墳群に属する古墳時代後期に築造された古墳の1つである。羽曳野市教育委員会は, この古墳を史跡として恒久的に活用することを目的として, 保存整備をはかる計画を進めている。そのため, 土木工学的, 土質工学的調査を行った。その結果, いくつかの興味深い点が明らかとなったので報告する。まず, 墳丘に対してボーリングによる試料採取, N値の測定を行い, 採取された試料に対して一連の土質試験を実施した。その結果, 墳丘盛土は数cmから十数cmの粗粒土と細粒土の細かな互層 (一般には版築とも呼ばれる) からなっており, 部分的には有機物を含んでいる。この構造は土質力学的にみると, 排水, 雨水浸透の防止, 強度の増大などに有効で, かつ合理的なものであることが明らかとなった。それを当時の工法で施工したとすると, 延べ276, 008人, 延べ1, 070日, 工費117億円という結果が得られた。
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© 社団法人 土木学会
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