土木史研究
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跨道人道橋の建設史と設計基準の変遷に関する研究
増渕 文男
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1993 年 13 巻 p. 57-67

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抄録

昭和30年代後半に交通戦争と呼ばれる社会的な問題が生じた。そこで歩行者に対する道路横断時の安全対策として、完全な歩車分離式の横断歩道橋が考えられた。国内最初のものは昭和34 (1959) 年、愛知県に建設され、その後全国各地へ普及した。しかし、近年の社会環境の大幅な改善により、景観の観点からみると経済性に徹した横断歩道橋は、その存在に問題が生じてきた。
本論文はこの横断歩道橋に着目した。類似の構造物があるため、これを整理し、横断歩道橋は人を渡す跨道橋の一部と定義した。そして跨道橋の建設事例や設計基準の変遷を調べ、我国の現在に至る跨道橋の設計思想を分析した。この結果、跨道橋の初めての建設年表を作成し、我国最初の横断歩道橋の建設とその前後の経緯を明確に整理した。また道路と跨道橋の法的関係、昇降階段の歩道への設置の経緯、そして構造形式の変遷など歴史的事実が判明した。

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