本報告は、雄物川の河川改修の歴史にふれ、建設省東北地方建設局湯沢工事事務所所管の「大曲捷水路事業」について詳細を記載し、雄物川の変遷を紹介するものです。
大曲捷水路事業は、雄物川が著しく屈曲していることから、中洪水でも氾濫して甚大な被害が生じていた所を、新たな流路を開削して、洪水を流下させることを目的に計画された事業である。
工事着工以来、16年の歳月と総事業費約20億円を投じて竣工した。これにより、大曲市近郊の治水安全度は飛躍的に上昇し、洪水被害の大幅な軽減が図られることとなった。新たに生じた広い高水敷を利用した大曲市河川公園は、大勢の利用者が訪れる。特に全国花火競技大会は40万人の観客で賑わうなど、各種イベントに活用され、地域活性化に寄与している。