土木史研究
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明治初期のエンジニア教育機関と熊本出身のエンジニア
市川 紀一
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1998 年 18 巻 p. 277-286

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抄録
明治初期に工学技術者 (エンジニア) の高等教育機関として工部大学校と開成学校が創設された。本論文は両校の発足経緯とカリキュラムの相違について論述し、工部大学校卒業生の出身地を調査した。その結果、多くの卒業生を輩出した府県は、幕末から明治初期において独自の教育機関を有して洋学と外国語を教授していることがわかった。また、工部大学校県別卒業生で第5位の熊本県は、明治初期には数多くのエンジニアを輩出していた。この中に今日では熊本で足跡を知り得ない海外留学生の近藤貴蔵、高山直質、安東清入を中心に、熊本出身の技術者を紹介する。
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