抄録
まちづくりにおける地域活動団体の役割が大きいといわれる。1998年のNPO法施行はこうした動きに非営利活動団体としての拠り所を与えたが、一方では財政的基盤の脆弱さ等から、地域活動団体がまちづくりで継続的かつ具体的な成果をあげるのは難しいともいわれる。本研究で取り上げた六行会は幕末の東海道品川宿において住民の互助組織として誕生し、その財政基盤を借家経営に求め自力で宅地開発を行った。そして明治以降も小学校の建設援助等各種地域活動を行った団体である。しかも、昭和初期に法人格を得て現在まで存続している。このような活動については一般的に欧米の事例が紹介されることが多い。ここでは日本における先行事例を検討することで、こうした組織や活動の特性、行政との関係等について考察し、今後の方向性を考える上での示唆を得ようとするものである。