1997 年 14 巻 p. 297-304
従来の商業活動は, 駅前周辺の商店街を中心として繰り広げられてきたが, 近年では幹線道路沿線にその中心を移動しつつある. 中でもパワーセンターと呼ばれる大規模複合商業施設の立地は, 消費者の購買行動に大きな影響を与え, また消費行動の変化が商業施設の立地に対しても影響を与えている・本研究は, 新潟県上越市を事例として, 郊外型大規模店舗の立地が消費行動に与える影響を分析し, その結果をもとに商業地選択モデルの作成を行い, 従来の都心部の商店街と郊外型大規模店舗の差別化の可能性について検討を行ったものである. その結果, 商業施設間の差別化を行うためには, 消費者の購買意識の分析と取り扱う品目の特性を十分に考慮した販売戦略が必要である.