1997 年 14 巻 p. 401-408
本格的海上空港は、その特性上、救急機能を持つ施設からの距離が長くなるため、航空機事故が発生すると多数の負傷者が現場救護所で留め置かれてしまう可能性がある。そこで、ガルーダ・インドネシア航空機火災のデータを用いて海上空港における負傷者搬送シミュレーションを構築し、航空機事故発生時の搬送活動について分析した。その結果から、中部新国際空港ではヘリコプター搬送や広域的な応援が必要であることを明らかにするとともに、海上空港に必要な施設整備・運用計画について検討した。