1997 年 14 巻 p. 567-574
交通行動記述モデルとして, 効用理論を前提とした統計的方法であるロジットモデルなどの関数型モデルや, 人間の知識に基づく主観的判断過程をモデル化するファジィ推論やNNモデルがある.
また近年では, ファジィ推論とNNの各々の特徴を相互補完的に結合させたファジィ・ニューラルネットワーク (FN) によるモデル化手法が各種提案され, 多くの成果を挙げている.
本研究では, 各種のFN方法の整理を行うとともに, ロジットモデル作成用データに対して, FNモデルを中心としたモデル化を行う.そして, 各手法の推計結果を比較することで, 標準的手順および各モデルの交通行動分析への適用性が検討できる.