2000 年 17 巻 p. 677-685
本分析は, 今後の我が国の国際コンテナ港湾整備の検討に資するために, 平成10年に運輸省が実施した全国輸出入コンテナ貨物流動調査のデータをもとに, 我が国の荷主の港湾・ルート選択モデルの検討を行ったものである.
分析では, 日本と北米西岸間のコンテナ貨物について, 輸出入別に時間価値分布を推計し, 荷主の港湾・ルート選択を国内・海外のフィーダー輸送を含めて検討できる犠牲量モデルを検討した.
これらの検討により, 我が国の中枢・中核国際港湾における北米西岸航路の本船寄港便数や本船積卸貨物量, 大阪湾・東京湾との内航フィーダー輸送の状況, 釜山港との海外フィーダー輸送の状況などを説明するモデルが構築できた.